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12.182020
スキー板にインビス加工をしました!
先日導入したばかりのFIELD EARTH T7にインビス加工を施しました!
インビス加工(インサートビス加工、insert screw 加工)とは、スキー板自体に写真のような金属製のネジ穴付きネジ(雌ねじ)を取り付けることによって、スノーボードの様にビンディングの脱着を容易にするための加工のことです。
これによりビンディングの載せ替えや位置の調整が容易になるというメリットがあります。
私のようにテレマークとアルペンの両方を乗る者にとっては、一つの板をどちらでも使えるようになるという大きなメリットがあります。
今回行ったのは以下の作業です。
今までVoileのswichback X2で通常のテレマーク用に使っていたオールラウンド板のID ONE FR-PCに新たに買った22DesignsのNTNツアービンディングのLYNXを取り付けられるようにしました。
またNTN化することで元々の位置では使えなくなるVoileのスキークランポンをヒールピースの後ろにも取り付けることができるようにしました!
そしてFIELD EARTHのT7には元々ついていたアルペンビンディングのSalomon wardenだけでなくLYNXを取り付けられるようにし、アルペンでもテレマークでも楽しめるようにしました!
インビス加工に必要な道具・資材は、
インサートビス、M5ネジ、タッピング刃(5/16-18)、タッピング用ハンドル、M5ネジとナット、プライヤー、カッターナイフ、電動ドリル、6.0mm~6.5mmドリル刃、ドリルストッパー、エポキシ接着剤、ネジ止め剤
といったとことでしょうか。
インサートビスについては、白馬ブルークリフ楽天市場店で購入可能です。
https://item.rakuten.co.jp/bluecliff/blue-in001/
またその他の道具についても同店で購入ができます。必要な道具を揃えたスターターキットもあるので、板を何本も加工する必要があれば買ってみても良いかもしれません。
ではインビス加工の手順について説明します。
1.位置決め、下穴空け。
もともと付いていたビンディングのネジ穴を利用する場合には必要ないのですが、新たに穴あけを行う場合には位置を決めて、下穴を空ける必要があります。
位置決めには購入時に付属しているテンプレートやインターネットに落ちているテンプレートを使う方法、ビンディング現物からコピー機を使うなどしてテンプレートのようなものを作る方法、メーカーが出している取付ゲージを使う方法などがあります。
個人の場合は取付ゲージを使う方法は現実的では無いので、テンプレートを使うことになると思いますが、プリンター・コピーを使った場合は現物とサイズが変わっている場合があるので気をつけてください。
位置を決めたら、下穴を空けます。
私の場合まずは2mm以下の細めの木工用ドリルビットでガイド用の穴を空けます。これにより次に使う6mmドリルビットがズレずにまっすぐ入っていくようになります。
その際にドリルガイド等を使用して板に垂直に穴を空けることと、穴が貫通しないようにすることが重要になります。この穴はあくまでも次の下穴空けを正確に行うようにするためのものなので、深さは5~7mm程度あれば十分です。
その後6mmのドリルビットにドリルストッパーを取り付けて下穴を空けます。白馬ブルークリフさんや多くのサイトでは6.3mmが推奨されていますが、私は6mmでも問題ないと感じました。
インサートビスの長さが9mmなのでそれよりやや長い9.3mmのところにドリルストッパーを付けます。
このストッパーは使っているうちに緩んできて取り付け位置がズレてきてしまうので、必ず一回ごとに取り付け位置を確認の上、ネジを締め直します。油断していると穴を貫通させてしまうので要注意です!
2.タップ切り
下穴を空けたらインサートビスを取り付けるためにタップ(ネジ山)を切ります。タッピング刃は5/16-18です。
最初だけ下に力を加えながらハンドルを回していきますが、ネジ山が切れ始めたらあとは下向きの力を加えずにタッピングハンドルを回転させていきます。
下穴を9.3mmの深さで空けているので、タッピング刃はそこで止まることになるのですが、奥まで行ったことに気づかずに回し続けるとせっかく切ったタップを削ることになります。
そのためあらかじめタッピング刃にマジックなどで印を書いておき所定の深さに到達したらそれ以上はタッピング刃を回さないようにします。
ヨネスケ店長も注目する中、緊張のタップ切り!
どうやらうまくできたようです。店長の厳しいチェックも無事にパスできました!
3.インサートビスの取付
この工程ではエポキシ樹脂でインサートビスを板に接着するのですが、まずは切ったネジの状態と深さを確認するために接着剤を使わずにインサートビスを奥まで入れます。
と、その前に穴の中の木くずなどはキレイに取っておきましょう。
インサートビスをねじ込む際は、ナットを2つ付けた少し長めのM5ネジにインサートビスを付けて、M5ネジを回してねじ込んでいきます。
奥までインサートビスを入れてみて、ビスが板から飛び出している場合は穴の深さが足りません。
2枚のナットをうまく使うことでインサートビスを板に残したり、板から外したりすることができます。
私の文章力ではこの方法をうまく説明することができません。とりあえず色々試してみてくださいとしか言えません^^;
さて一度、インサートビスを外して、いよいよ2液混合のエポキシ接着剤でインサートビスの接着を行います。
エポキシ接着剤には色々な種類がありますが、ホームセンターでも良く見ることができる一般的なコニシのボンドの場合は90分で硬化を開始し、固定時間が8時間以上の写真のEセットを使います。
もっと早く硬化するものもあるのですが、作業中に接着剤が硬化してしまうリスクや耐水性・耐久性を考えるとこれが適当ではないかと考えております。
混ぜ合わせたエポキシ接着剤をねじ穴にしっかり塗り入れたあと、先程同様ナット付きのM5ビスでインサートビスをねじ入れていきます。
インサートビスが板と同じ高さかほんの少しだけ低くなっているのが良い状態です。
一昼夜乾燥させたら、はみ出したエポキシ接着剤をきれいに取り除いてインサートビス加工の完成です。
4.ビンディングの取付
いよいよビンディングの取付です。
ここからは作業の写真が無くて申し訳ないです。
板への取付がビンディング付属の木ネジからM5ビスに変わりますので、取付に必要なM5ビスを揃えます。
ホームセンターで適当なビスを探しても良いのですが、白馬ブルークリフ楽天市場店ではビンディングの種類毎に必要なステンレスの六角ビスがセットになっているものがあるので、それがおすすめです。
インビス加工を施したFIELD EARTH T7とID-ONE FR-PCが出来上がりました。
T7はアルペンでもNTNのLYNXでも使えるようになりました。
FR-PCはNTNのLYNXでもSwithBack X2のどちらでも使えるようになりました。そしてスキークランポンもどちらのビンディングでも使えます。
これで早く滑りたいです。
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