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エベレスト街道2パストレッキングへの挑戦!12日目(ゾンラ~チョラパス~ドラグナグ)

【チョラパス Cho La Pass(5420m)越え】
朝起きると昨夜感じていた食あたりが原因と思われる体調不良はすっかり治っていました。
一方、Z君については、食欲は回復していませんでしたが、何とか行けそうだとのことでした。
本日はいよいよチョラパス越えの日です。1つ目の峠コンマラパスは既に断念しているので、このチョラパスが初めての峠越えとなります。
本日は大きな峠を含んだかなり長い行程であるため、ゾンラを早朝に出発します。


ゾンラの村からはアラカムツェ Arakam Tse(6423m)が目の前に見えます。

そして後方にはアマダブラムが。


ゾンラを出て、少し行くと開けた谷に出ます。この谷の奥に目的のチョラパスがあります。


しばらく歩いていると日が昇ってきました。

初めのうちは平坦な道を進みます。
目指すチョラパスは前方の岩山の最も右側にあります。


進むにつれ段々と傾斜が増していきます。
真後ろにはアマダブラムが美しく聳え立っています。


中腹で撮ったパノラマ写真です。
この辺りから急傾斜のガレ場となります。


進行方向の真正面には峠らしき個所が見えますが、実際の峠はこの写真には写っていないもう少し右のほうを通っています。


先ほどの写真の右側を写したものです。
垂直に高く切り立った岩のすぐ右側を通っていきます。


巨大な岩の右側を回り込むように進みます。


かなり傾斜が激しくなってきました。そして足元がガレ場から岩場へと変化してきました。
手足を使わなければ登れない箇所も所々にありました。

岩場はルートが明瞭ではなく、ルートファインディングが重要です。


岩場を登りきると、突如出てくる氷と雪の世界。



時には夏靴では進むのが難しい場所もあります。
チョラパス越えには軽アイゼンかチェーンスパイクがあったほうが良いと思います。


見事な氷河です。



この写真の奥のほう、人がたくさんいる雪の斜面を上りきったらチョラパスの頂上です。


ようやくチョラパス Cho La Pass(5420m)の頂上にたどり着きました。


やっと辿り着いた山頂でほっと一息!


山頂では沢山のトレッカーが休憩をしていました。


さて登り切ったから、あとは楽々下るだけ!かと思えばそうではありません。
あれだけの急な登りの後は、もちろん急な下りです。
しかもかなり急です。
滑らないように、下に石など落とさないように慎重に下ります。


時折すれ違うトレッカーたちは皆疲労困憊でした。凄い登りです。


断崖絶壁とはこのことか!
良くこんなところを道にしようと思ったものです。


ようやく安全なところまで下りてくることができました。


真下から見ると一体どこに道があるのかさっぱりわかりません。


ようやく急傾斜の岩場が終わり、あとは普通のトレッキングルートを下るだけだというところに来て、Z君に異変が現れます。
明らかに歩くスピードが落ち、次第に頻繁に休みを取るようになってきました。
食あたりか寝不足による体調不良かと思っていたのですが、どうやら高山病のようです。
とりあえずここにいてもどうしようもないので、ゆっくりと村を目指して降ります。
それほど急ではない下り坂が延々と続きます。

Z君を励ましながら、延々下ります。

Z君をなだめすかしながら延々下ります。

Z君の荷物を持ってあげて、とにかく下ります。


そしてようやくついたドラグナグ Dragnag(4700m)の村。


村の入り口にあった宿に飛び込みます。
本当はこの先のゴーキョまで行く予定だったのですが、Z君の体調が良くないことからまだ時間は早いのですが、本日はここに宿泊することにしました。

この日の宿、Tashi Friendship Lodge
この宿のご主人は日本の登山隊にガイドとしてついたことが何度もあり、日本にも何度か来たことがあり、日本語も話せました。これが本当にラッキーでした。
なお、ドラグナグ Dragnagはタンナ Thangnagとも呼ばれて(書かれて)います。

標高が下がったはずなのに、体調が良くならないZ君。
登山ガイドの経験も豊富な宿のご主人にパルスオキシメーターで血中の酸素飽和度を測ってもらいました。


血中酸素飽和度68%!詳しいことはよくわからないのですが、これはかなり良くない状態のようです。宿のご主人によると今の状態ではトレッキングを続けるべきではないとのことでした。
なお血中酸素飽和度は平地では100%が標準で90%以下になると治療が必要なレベルといわれます。ある研究では標高5000mで50歳未満の場合74%を下回っている場合はかなり危険な状態とみなされるようです。
もう一つの峠は諦めてこのまま標高の低いナムチェバザールに歩いて戻ることや、私一人でトレッキングを続けることも考えたのですが、宿のご主人のすすめもあり、私も同行して翌日にレスキューヘリでカトマンズに帰ることとなりました。
トレッキングが突然終わることとなってしまったのですが、それよりもZ君の体調が気がかりです。

夜中に何度もトイレに駆け込むZ君の横で、眠れぬエベレストトレッキング最後の夜を過ごしました。
本日の移動距離は8.4km。所要時間7:30、移動時間GPS不調のため不明。最低標高4674m、最高標高5362m。

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