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エベレスト街道2パストレッキングへの挑戦!11日目(ゴラクシェプ~カラパタール~ゾンラ)

【カラパタール Kala Patthar(5635m)登山】
ゴラクシェプでの宿泊はお世辞にも快適なものとは言えませんでした。
高所のため酸素が薄いうえに夜はかなり冷え込むため熟睡できる環境ではありませんでした。
ただこれは想定していたとおりなのですが、問題は衛生面です。ゴラクシェプは氷河の上に堆積した石礫上にあるため沢水、湧き水が一切得られません。
そこで氷河の雪氷を採取してきたものを解かして水を作っているため、水は常に不足気味で、その上水質もとても良いとは言えません。
そのため洗面、トイレに使える水は非常に少なく、洗面所やトイレはかなり汚いかったです。
拭き掃除も十分にできないためか全体的に埃っぽくもありました。
料理についてもあまり良くない水のせいか新鮮な食材が手に入らないせいなのか、これまでとは違いあまり美味しくありません。まぁこの高所でそれを求めるのも酷ではありますが。
ただこの宿で唯一素晴らしかったのが窓からヌプツェとエベレストが見えることでした。
なお下山後にギョームと話をした時にゴラクシェプは土地柄やはり衛生状態に不安が残る場所なので、泊まることはオススメできず、ロブチェに宿泊してのエベレストベースキャッンプ、カラパタールアタックの方が良いとのことでした。
ただしそれをやるとしたらロブチェからの長距離移動が必要になるので、どちらを選択するかは非常に悩ましいところです。
さて、我々はこの日はまずはご来光を拝むためにエベレストの展望台カラパタールに登ります。
朝4:30にロッジに荷物を置いて出発しました。
カラパタールの丘の入り口はゴラクシェプの村からすぐのところにあります。
真っ暗な中登りはじめるので始めはヘッドライトを点けて登ることになります。
入り口さえわかればあとは明瞭な踏み跡があるのでそれに従っていけば道をまちがえることはありません。
それに先行する多数のトレッカーのヘッドライトも良い目印になります。
そうやって暗がりの中を登っているうちに段々と空が白みはじめてきます。
ふと明るくなったほうに目をやるとヌプツェの隣にはっきりと、これまではその姿をしっかりと見ることができなかったエベレストの姿をこの目でとらえることができました。

エベレストの姿にすばし見入るZ君。後ろの山はプモリ。

しばらく待っていると山がよりはっきりと見えてきました。エベレストの山頂と南峰もはっきりと見えます。

ヌプツェの右側、遠くに見える見事な三角形の山はアマダブラムです。

6:30カラパタール Kala Patthar(GPSで5635m)山頂に到着しました。登り始めてから2時間ほどかかりました。
山頂にはタルチョ(シェルパ族の祈祷旗)がかけられています。
カラパタールはプモリの南側の尾根沿いの前衛峰であり、背後に迫るプモリの迫力にはただ圧倒されるばかりです。

この高さまで登るとエベレストとローツェの間にある鞍部、サウスコル(7900m)まで見えるようになります。サウスコルにはエベレスト登山のノーマルルート(南東稜ルート)の最終キャンプが置かれます。
標高8000m以上の世界はデスゾーンと呼ばれ、人が生存できないほど酸素濃度が低い領域です。サウスコルはそのほんの一歩手前にあります。
また山頂近くを良くみると有名なイエローバンドも見えます。イエローバンドは大理石が風化した地層で、ここからはウミユリの化石が見つかっています。
この世界一高い場所がかつては海の底にあったというから驚くほかありません。
ここからは標高で1000m近く低いヌプツェの方が手前にあるため高く見えます。
折角エベレストを見に来たのにヌプツェの方が高く見えるのが少し残念な気もしますが、私達がそれだけヌプツェの近くまで来たのだと思うと、それはそれで感慨深いものがあります。

カラパタールからのパノラマです。パシャ📷

この写真を撮らなければ何のために来たのかわからない。パシャ📷

Z君もパシャ📷

こうしてカラパタール山頂で写真を撮ったりカラパタール山頂の景色を満喫していいたりするうちに、周りの高い山に陽の光があたるようになっていきます。プモリが光輝いています。

高い山から、そして他の山に光を遮られない山から順に日があたっていきます。

そしてついにヌプツェの陰から太陽が昇ってきました。ヒマラヤ、エベレストのご来光です☀
気温は変わらないのに、陽の光が当たると急に暖かくなりました。

10時にチェックアウトしなければならないので、名残惜しいのですが、そろそろ下山です。
と、下を見たら何やらいろいろな機材を持ち込んでいる一団が。撮影かなにかでしょうか?

ソナムシェルパの世界最高峰でのDJプレイのようです♪

しばらく待ってみたのですが、セッティングに時間がかかりそうなので、諦めて下山を開始しました。
右側に見えるアンテナのようなものはエベレストのライブカメラのようですが、残念ながら2020年現在では動いていないようです。
さてこうやって山頂から下を見てみると手前の三角尾根に邪魔されてゴラクシェプの村は見えません。
どうやらゴラクシェプから山頂のように見えていたのはあの三角尾根のようです。

下りは滑りやすい足元にさえ気をつければなんてことありません。
カラパタール下山直後、ゴラクシェプの広場からのパノラマ。

【ゾンラ Zonglha(4830m)へ】
ゴラクシェプの宿へ戻り、仮眠と朝食をとったらチョラパス越えのための村ゾンラに向かいます。
ロブチェで昼食と長めの休憩を取ったあり、トゥクラパス手前の分岐でチョラパスへと向かう道に入ります。

始めは沢沿いの歩きやすい道を行きますが、

段々と切り立った崖沿いの道へと変貌していきます。
それにつれて眺望も素晴らしくなっていきます。後ろにはアマダブラムが見えます。

ディンボチェの丘から眺めていた美しいチョラ湖の横を通ります。

エベレスト街道を外れるとすれ違うトレッカーは全くいなくなりました。私達がこの道ですれちがったのは数名のポーターのみ。

昼食・休憩をとったロブチェから約3時間。ようやくゾンラ Zonglha(4830m)へ到着しました。
本日は早朝のカラパタール登山から始まり、約11時間行動してきたので流石にヘトヘトです。
その上ゴラクシェプを出て以来、2人共どうもお腹の調子が悪くなっていました。やはりゴラクシェプの水か料理にあたってしまったようです。Z君にいたっては食欲が減退しています。
そんなことで体調にはやや不安が残りますが、翌日はいよいよチョラパス越えに挑戦します。
本日の移動距離は14.4km。所要時間11:01、移動時間GPS不調につき不明。最低標高4746m,最高標高5635m。

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