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11.112020
エベレスト街道2パストレッキングへの挑戦!8日目(ディンボチェ~トゥクラ)
【トゥクラ Thukla(4620m)へ】
コンマラパスを断念した我々はエベレスト街道をまっすぐベースキャンプに向けて進むことになりました。
本日の目的地はまずはトゥクラです。そして余裕があればロブチェまで足を伸ばします。
まずはこの2日間通った裏山のストゥーパの横を通り、ディンボチェに別れを告げます。
もうこの辺りには高木はなく、地上はひたすら荒涼とした景色が広がっています。
体調は万全とは言えず、ペースはややゆっくりではありますが、問題なく歩けています。やはり一昨日の晩が体調不良のピークだったようです。
進行方向は右の谷。
左の山がチョラツェ。エベレストベースキャンプの帰りはこの谷の奥にあるチョラパスに行く予定。というか無事に行けたらいいな(すっかり弱気)。
タボチェとチョラツェ。タボチェからの氷河の迫力が凄いです。
ヤクの群れ。
ヘリが結構行き交ってます。
レスキューだけでなく、人や物の運搬など、この地域ではそれなりにあたりまえに使われているみたいです。もちろん高いので地元の方や通常のトレッカーに使えるものではありませんが。
目の前の川を渡ればトゥクラです。
と、ここで私は大きな間違いを犯してしまいます。
川向うのトゥクラの町に気を取られていて、この標識が前方にあるのを見落としてしまいます。
この写真を見てわかるようにこの辺りは踏み跡がたくさんあり、どこが本当のルートかわかりにくくなっています。
左手の川と町の方を見ていた私は川の方に降りていく踏み跡を見つけてそのまま進んでしまいました。
その道は旧道だったようで、河原まで着くとその先には道はありませんでした。
下の写真はトゥクラ側からその道を見たところです。かなりしっかりした道ですよね。間違うのも無理ないですよね(;^ω^)
現在の道はもっと左の方にあります。黒い服のトレッカーがいるのが見えますでしょうか?そちらが正しい道です。
川上を見ると橋があり、皆そちらを渡っていました。しかし高山病の影響で少し疲れていた私は折角ここまで来てしまったので、わざわざ元の道に戻ろうという気持ちはおきませんでした。
川にはこのような小さな流れが3本ほどあり、この写真は飛び石でその最初の1本目を渡ったところです。
このようにして残りの2本の流れを飛び渡って対岸まで行こうと思ったのですが、2本目の流れにはあまり簡単に渡れそうな岩がありません。
そこでちょっと大きめな岩から次の大きめな岩までをジャンプして飛び渡ってみました。
距離は十分、しっかり着地できたと思ったのですが、濡れた岩に薄っすらと氷が張っておりそれで足を滑らし川に転落してしまいました。
幸いにして大きな荷物が岩と岩の間に挟まってくれ、転倒することはなかったので、足が濡れただけですみました。
そこから何とか這い上がったのですが、他にも上手く渡れそうなポイントは見つかりません。
そこで仕方なく元の道に戻り、正しいルートを通ってトゥクラまでたどり着きました。本当にもう急がば回れという言葉がピッタリとくる失敗でした。
ようやくトゥクラThukla(4620m)に到着。トゥクラはドゥクラ Dhuklaまたはドゥグラ Dughlaとも表記されます。
これは現地のシェルパ族が呼んでいた地名を英語表記する時に様々な書き方が当てられたためだと思われます。北海道の地名に似たような感じです。
こういった表記の揺れは他にもいくつかあり、僧院で有名なテンボチェ Tengbocheにもタンボチェ Tyangbocheという読み方があったり、診療所のあるペリチェ PericheにもFericheという表記があったりします。そのため地図や案内板を見るときによく分からなくなって困ることがあります。
さてこのトゥクラはディンボチェや次の町のロブチェからそれほど距離がないことから一般的にはここで宿泊するトレッカーは多くはないようです。そのため宿も少ないです。
時間的にはまだ早く、距離もほとんど歩いていないのですが、靴とズボンがビチャビチャで、川からの脱出で一瞬とはいえ全力を使い息がすっかりあがってしまいました。それにこの先には高低差250mの急登トゥクラパスが待っています。
心がすっかり折れてしまった私はZ君にわがままを聞いてもらい、本日の宿を早々にトゥクラに決めました。
色々動転して写真も撮っていないのですがその宿はKalapathar Lodgeといって、宿の人達が川に落ちた私に大変良くしてくれました。
濡れた靴をストーブ前で乾かさせてくれたり、体調がまだあまり思わしくない私を気づかってパルスオキシメーターで動脈血酸素飽和度を計測してくれたりしました。その結果私もZ君も血中の酸素飽和度はほぼ正常値となっていることごわかりました。体調も回復傾向にあったし、なんだかんだで高地順応はうまくいっているようです。
どうやらここの主人はエベレスト登頂21回の伝説のガイド、プルバ・タシ シェルパの身内の方のようです。そういえば顔もそっくりでした。
この日の移動距離は6.0km。所要時間3:40、移動時間2:28。最低標高4296m、最高標高4620m。
翌日はロブチェを目指します!いよいよエベレストベースキャンプが近づいてきました。
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